とある映画(91年公開)で主演の岩下志麻さんが、家族を裏切った義理の息子に向けて放ったラストシーンでの台詞。
『それがあんたの礼儀か?わては親としての礼儀、尽くしたでぇ』
子供の頃に父から
『なんぼ相手が無礼を働いてきても、こっちは変わらずに礼を尽くせる男になれよ』と教えられ、大人になってからこの映画を観て『ほほぅ』と思った記憶がある。
そして“何故そうした方がいいのか?”は、遅まきながらええ歳になって解ってきた。
すごいな、天国の親父。
無礼な奴、義理も感謝もないやつ、陰険で姑息なやつ、猿芝居を打つやつ、おこちゃまなやつはいくら退治してもキリがないのである。
『燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや(えんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや)』
そんな輩たちに合わせて、いちいちスタイルなんて変えてられるかよ。