いつもお宝級のクルマを正規ディーラーに持ち込み、リフトアップをして隅々まで点検してもらうという儀式を経た後
熟練メカニックからお墨付きをもらうことで
『真のお宝』という認定を(個人的に)することにしているのですが
今回の被験車はとあるご縁から嫁いで来てくれることとなった、旧車と呼ぶにはまだ年式が新しいフルオリジナルのW221型メルセデス(それでも14年目)S550の標準ボディ。
正規ディーラーによる鬼整備の記録簿と納品請求書の束。
シャッター付きコンクリBOXガレージに保管され、走行距離は26500km(年間2,000km未満)
傷らしい傷や凹みの類いも見当たらず、板金補修の痕跡もなし(つまり工場出荷時のオリジナル塗装のまま)
驚いたことに雨天未使用だったという、そんな個体が悪かろうはずもないのですが
それでも真面目な私はこの眼で確認することを怠りません。
何かあるのがクルマってもんですし
伊達にこれと同じモデルを過去2台も所有してきてませんから、W221に関して私はちょっとうるさいんですよ。
メカニックと共に重箱の隅をつつくが如きチェックを開始。
上から下から斜めからしつこいぐらいにチェックをする、チェックをする、チェックをする…
私:『んーっと…へ?あれれ?』
メカニック:『なぁんにも見つかりませんね(半笑いで)一体なんなんでしょうかコレは』
お約束のオイル滲みすら見つけられない。
なんていうか“綺麗にした”とか“劣化を免れた”なんてレベルじゃなく“新しいまんま”という表現の方がしっくりくる。
『真のお宝』どころか、2年半ぶりの『伝説の高波』が私の眼前に現れた感動の瞬間。
ひえぇ、また(もったいなくて)乗られへんやないか おい。