無苦庵記【気づきブログ】

バブル期の自動車&甘味に目がない経営コンサルタントの拙いブログです。

W140びっくりポイント・其の16

やれることはやる。
やれないことはやらない。
だが全ての責任は、このワシが背負う。
以上。
@田中角榮

 

W140は、というよりメルセデスのセダンは全般的に
三角表示板がトランクのリッド(蓋)裏側に貼りついてます。

 

考えてもみてください。
故障したり具合が悪くなったりして止むを得ず緊急停車した旅行中のあなた。
いつにも増して荷物がいっぱいになってるトランクの中をゴソゴソ探して
ようやく底の、しかも奥の方から折り畳まれた表示板を見つけたら
ぎこちない手つきでエッサホイサと組み立てる。


そんな時に限って雨やら雪が降ってたりなんかすると最悪で
おまけに現場は街灯の無い霧むせぶ暗い道だったりなんかして
ビュンビュン飛ばしてくる後続車がいつ来るかと怯えながらよちよち歩いて
ようやっとの思いでクルマから離れたところに設置したら、また暗い夜道を元の場所まで歩いて戻る。

 

いやぁ、これは危ないったらありゃしないですよね。
危ないだけじゃなく、非常時ってのは概ね緊急を要するケースが多いはずで
そんなチマチマしたことやってたら取り返しのつかない事態を招きかねません。

 

一方、メルセデスはというと
非常時にトランクをがばーっと90度に開けば、もう既に三角表示板がセットされています。
しかも道端の低い位置とは違って、高いポイントに掲示されていますので
ドライバーや歩行者が、遠方からでも認識できてしまう。

f:id:muquan:20190409202833j:image

見通しの悪いカーブで非常停車したら?
その時になってはじめて外す(はい、もちろん取り外せます)という手段をチョイスすればいいと彼らは考えているわけですね。

 

最近では真似してるクルマも少なくありませんが、元祖はやっぱりメルセデス

ご存知の方も多いと思いますがエアバッグやABS、衝突安全ボディなんかも
メルセデスが世界に先駆けて実現してきた技術です。
その点、三角表示板はアナログではありますが、メルセデスは自動車メーカーとして最悪の事態を回避できるところについては
常に回避しようと努め、絶対にコストを惜しむようなクルマ作りはしない。


クルマに100%の安全性など、求めることはできないけれど
やれることはやる、打てる手があるなら必ず打ってくる。
けれど、中途半端ならハナっから使わないのがこのメーカー。

 

世界で最初に自動車を作った者としての責任を、誰よりも感じてるのではないでしょうか。

最善か無か。
なんだか故・田中角榮さんを思い出してしまいます。

f:id:muquan:20190409202726j:image

その執念にも近い経営理念に感銘を受けた、特に会社経営をされているユーザーが
「やっぱりメルセデスは凄い」と連呼してブランディング構築の一端を担う。
知らず知らずのうちに自分の会社の経営理念に照らし合わせ、自問自答したりもする。

それが競合ひしめく現在の自動車マーケットにあって
今なお世界中で、ビジネスリーダーに圧倒的な支持を集めている最大にして最強の理由ではないでしょうか。

 

帝王の戦略に奇手妙手なし。

今回はW140というより、メルセデス(特に昔のね)の誉めちぎり記事になってしまいました。

他社(車)ユーザーの皆さん、そこは自動車を発明した会社ってことでご勘弁くださいませ。