♫からんころろぉぉぉん
♫こんきぃぃぃぃぃぃん
私が物覚えのついたころから、我が家のクルマのリアトレイには
どこの道の駅でも売ってそうなチャイムが鎮座し、優しい音色で心を和ませてくれていました。
今みたく渋滞中の車内で、映画やゲームなんて楽しむことのできなかった時代
このチャイムのおかげで、不思議とイライラせずに済んだものです。
発進する度に
♫からんころろぉぉぉん
停止する度に
♫こんきぃぃぃぃぃぃん
段差越えの時にも
♫からんころろぉぉぉん
♫こんきぃぃぃぃぃぃん
もちろん、そのチャイムは
父から引き取ったクラウンにも置かれていて、子供の頃は『オッサンくさいなぁ』なんて文句を言っていたくせに
この歳になってあらためて聴いてみると、なんとも甘美で
生まれ育った実家のような、懐かしい居心地を提供してくれます。
『うん、これはこれでいいじゃないか』となって『置いたままにしておくか』ときたもんですから
私の感受性なんて、まぁデタラメもいいところですよね(素直になったということなのでしょうか?)
そのクラウンも、いよいよ退役。
母と車椅子を載せ、西へ東へと奔走してくれたクルマを手離すのは寂しい限りですが
せめて、天国の両親が愛していたこの音色だけでも手元に残しておこうと。
で、せっかくなんで
使用頻度の高いW140のリアトレイに設置して、ちょっとワクワクしながら発進させてみたのですが…
カラッコロン!(え?)
コッキィィン!(おいおい)
首を絞めたみたく、まったく音色とパターンが違います。
ひらがなからカタカナというか、なんか犬の鳴き声の『わんわん!』が『BowBow!』になったような感じ。
ひと昔前の国産車のふわふわな乗り心地に対して、ドイツ車は当時からビシッとしてましたからねぇ。
それに加えてW140は巌のようなボディ剛性感を有していますから、その優れたショック減衰性がもたらしているのでしょうか。
空気が揺れにくいほどの、高い室内密閉度も加担しているのかもしれません。
それにしても、チャイムの音色まで変えてしまうなんて
やっぱりW140は色んな意味で凄い&改善策も考えなきゃ、という話。