よく見かけるのが、各セクションの当番が前日の成果や当日の活動予定なんかを
下向いてメモ見ながらダラダラと小さく念仏みたいな声で順番に報告する流れ作業的な朝礼。
誰も聞いてない。
私が経営を任されていた会社も、着任当初はそんなことをしていました。
誰が悪いというわけではありません、そういう文化に誰も疑問を持たなかっただけですから。
でもそんな朝礼を垣間見ると口を突いて
『こんな朝礼やるんやったらやめへん?メールで済む話やん』という言葉が飛び出てきました。
私はトップの思想を、必ず(全体に)自分の言葉で伝える機会を設けることがとても重要だと考えています。
いつか小泉進次郎さんが『温度と体重を乗せた言葉じゃないと人々の心には入っていかない』と言ってましたが、私もこの意見にまったくもって賛成。
伝える機会はいつ何処でだろうと構わないと思いますが
・皆が揃いやすい
・頭も冴えてる
・これから1日がスタート
の三拍子が揃うことに価値を見いだし、前述の朝礼改善を兼ねで演説タイムを設けることとしました。
1日にひとつだけでも『気づき』を与えることができたなら、それは年間で200を超えます。
私の場合は100名を超える社員がおりましたので、もちろん全員の心に毎回響くわけではありません。
人によっては10回に1回、それでも年間で20回以上ですし
100回に1回の人にだって年間2回『気づき』があるわけですから
何も与えてもらえない社員よりは絶対に成長してくれます。
そうと決めれば、毎朝のように5分〜10分喋らなくてはならないので
トップは自ずと勉強や情報収集に努めることが習慣となり、それそのものが自身の成長にも繋がってくる。
また、話し方が上達してくると『今朝は〇〇さんを(感動させて)泣かせてやろう』みたいに決め打ちができるようになってきたり
日常生活でもニュースの見方、本の読み方、映画の観方、話の聞き方、音楽の聴き方、思考の仕方までもが変わってくるものです。
こうなると俄然、日々が面白くなってきますよね。
視点を変えたり視座を高くしたいと考えておられる経営者さんや組織のトップである皆さん
どうか自分の思いを自分の言葉で毎日『全体』に発信する場をお作りになってください。
会議や締日だけの発信では習慣になりません、毎日でなきゃ駄目なんですよ。
それはいつか資産となり、自分の未来にとっての救助ボードになるだけでなく
本当の意味で有権者が誰なのかが、きっとわかる日が来ますから。
ちなみに人間は
『ウチはフレックスだから難しい』とか『シフト制だから無理』みたいに
できない理由を考える時って凄まじいクリエイターになるんですって(笑)
そのクリエイティブ力、是非とも矢印を実現できる方に向けてもらえると
もしかすると世界だって変えられるのかもしれませんね。