40日間という期間限定の相棒として
W166型メルセデスML350(最近GLEに名称変更)のブルーテック(所謂ディーゼル車)を多用させていただいた時の話。
「今回は、ちょっと趣向を変えてみました」
車検時期が訪れたW126の代車として、主治医Nさんに勧められるまま
このゴツいSUVのキーを受け取ったというわけなんですが、その翌日にジムで腰を傷めることとなったのですから
これも何かのご縁なんだろう、と思うこととしました。
何故ならこのML350
ヒップポイントが太腿上部の高さにあり、乗降時に屈まなくていい。
加えて室内の高さも充分にとってあって、縦方向への制限が少ないですから
厚みがたっぷりのシートを奢れて、接地面圧も均等(お尻が痛くならない)に近く
身体をしっかりと保持しつつ、座り心地もよろしい。
そんでもって駐車の際には、360°カメラが周囲状況をモニターに映し出してくれるので
後方の目視確認のために、いちいち体を捻る必要がありません。
ようするにこのクルマ、腰への負担が極端に少ないんですよね。
セダンタイプこそが、自分にとって最高の自動車だと思っていたのですが
このML350と過ごしてみると『腰痛持ちなら姿勢変化の少ない最新SUVか』
そんな考えに傾き始めています。
いやぁ、まさか自分がそんなことをクルマに求める日が来ようとは
歳を食ったもんだなぁ、と。
まさかNさんは、私が腰を傷めることを予知してこのクルマをチョイスされたのでしょうか。
毎回がこんな調子なもんだから、彼のエスパーっぷりにはホント驚かされます。
それにしてもML
バブル期パジェロのガタピシ感に辟易して以降、クロカンSUV は遠ざけてきましたが
このコはディーゼルなのにクリーミーで、変速機もウルトラスムーズ。
ちょっと手放すのが惜しくなるくらい、扱いやすくて快適なクルマでした。
40日という期間を経て、3号車の車検&整備完了のお知らせが来たときは
代車として大活躍をしてくれたML350の返却をも意味しますから
残念でちょっと肩を落としてしまったものです。
MLのまとめに入りましょう。
ディーゼルエンジンだから好燃費(街乗りでも軽く10km/L)だし
サイズも見切りも視界も取り回しも乗り心地も程よく
その特性を感じるのは激しいトレーニングを終えた直後が顕著で、疲労困憊した身体(つまり一過性の老齢状態)への負担が極端に小さいということが如実に分かります。
もしかすると、これは理想のシニアカーなんじゃないかと。
とはいえ私、実際じいさんになってチョイスするんだろか。
SUVを道具としては相当気に入ったんだけど、何故かピンとこない。
ま、それはさて置き
おかえりなさい、126。
N氏&S氏の主治医コンビから整備内容の解説を聞いた後、キーを受け取る。
ガキンッ!と閉まるドア、大径で細身で遊びの多いステアリング。
ズシッと止まるブレーキ、カッキーンと繋がるオートマ。
復活したシートクッションの突き返しなんて、パンパンのボワンボワンでお尻が痛くなるくらいです。
うーん、コレですコレ。
このベンツ度の濃さこそ、昔から知ってるベンツという乗り物。
などと思いながら、コクピットからの景色を懐かしんでいると
最近めっきり見かけなくなった、同年代の190E 2.3に遭遇。
運転していたのは初老の紳士。
カ、カ、カッチョイイ…
うーん、やっぱり私は
じいさんになったら、こっちのスタイル目指したいなぁ。
でもW166のML(GLE)
ほんとオススメですよ。