アルミや銅やニッケルの金属は、紙よりも高価とされています(よね)
しょうがないじゃないですか。
それは私たち人間が決めたことなんですから。
けれどね
それが貨幣になった途端、価値は逆転してしまいます。
あんなペラッペラで、水に濡れたら千切れちゃうような弱い紙片が
紙幣になると、さっきの金属で造られたコインたちに較べ
最大10000倍(一円玉と一万円札は、ほぼ同じ重さ)もの価値に化ける。
矛盾してると思われるかもしれませんが、それを決めたのも私たち人間なんですよねぇ。
ところで、人の場合はどうでしょう。
あなたの価値観で、学生時代に自分よりも色んな面で劣っていると感じていた人が
社会に出るとあなたよりずーっと地位も名誉も高く
資産だって多く形成していたりする場合があります。
そもそも世の中なんてのは、あなたの価値観で成り立っていないんですから
こればっかりは恨んだって始まらない。
社会っちゅうところは、そんなことぐらい日常茶飯事です。
大切なのは、それらを受け入れて
周りから見て『自分のどこが足りてないのか』を自覚すること。
加えて、相手の秀でている部分や努力を認めること。
そして、勝負できる『何か』を自分の中に見つける(或いは創り出す)ことなんじゃないか。
そんな風に考えています。
よく『何でもいいから1番を目指せ』なんて言いますけど
『やりたいコトで1番を目指すんだ』
なぁんて思ってるうちはダメだと思いますね。
あなたが『得意だ』と思ってることなんて、所詮はあなたが生きてきた小さく狭い世界の中であなたや周りの人が感じたものであって
もっともっと大きく広い世界から見たら、あなたの中に得意なことが他にもたくさん眠っているかもしれません。
そしてそれが『自分のやりたいコト、やりたくないコト』に関わらず
『世の中から求められているコト』だったとしたら、あなたは『アタリ』と書かれたクジをひいたも同然です。
内定者の皆さん
紙だって金属の10000倍になれるんですよ。
例えそれが『やりたくないコト』だったとしても、目も耳も心も大きく開いて愚直に取り組んでみてください。
決して、どこかの会社が流してたCMみたいに『やりたいコトやっちゃう人生の方が、間違いなく面白い』なんて
通りすがりの無責任な耳に心地いいだけの煽り発言を、まともに受けないように。
ちなみにあの会社の会長さんは、やりたいことやり放題で逮捕されてしまいましたね。
(というかそもそも社員さんたちは、やりたいコトをやらせてもらってたんでしょうか)
あなたが「何にだって愚直に取り組む人生を送るんだ」と覚悟できたなら
折り返し地点を過ぎても、まだなぁんにも見つけられていない私みたくならずに済みますよ、きっと。
うん、ホントそう思うなぁ。