今週のお題「母の日」
近場に住んでいたり、同居されている方はともかくとして
まだ親御さんがご健在で「年に数回、会いに行ってる」という方々。
お正月、お盆、その他の用事なんかで
年に5回~10回という人が多いんじゃないでしょうか。
遠方なら年に1回とか、ね。
その数に、親御さんの残り人生年数を掛け合わせたものが
貴方がこの先、親御さんに会う回数です。
「あと何年、生きてくれるか」
ではなく
「あと何回、会うことができるか」
で考えてみてください。
その1回が、いかに貴重であるのかがよくわかりますよね。
「会おうと思えば、いつでも会えるから」
なんて錯覚です。
幸いなことに私の場合、晩年の母と過ごす時間を大切に感じることができました。
それでも、突然すぎる訃報が届いたのは
たまたま出張していた先のホテルで、しかも深夜です。
これはもぉ、どうしようもない。
どうしようもないんだけど、不思議と後悔はありませんでした。
というのも、その数日前
最後に会った別れ際に、母が僕の目を見据えながら「頼んまっせ!」と声をかけられた時に
「もしかしたら」と覚悟したのですね。
妙な勘が働いたのを、はっきりと憶えています。
それともうひとつ。
その夜、僕はホテルのベットで突然
喘息っぽい咳き込みに襲われ、起きてしまったのです。
後から知ったのですが、ちょうど母が旅立った時刻でした。
きっと、お別れに来てくれたんでしょうね。
訃報が入ったのは、その少し後のことだったのです。
翌日、予定をキャンセルさせていただき実家へと戻ったのですが
ちょうど母の日と重なる時期ということもあり、安らかに眠る母の胸元に一輪のカーネーションを置いて
『おかあちゃん、ありがとう』と声をかけたとき、少し微笑んでくれたように感じました。
明日はその母の日ですね。
どうか皆さまにおかれましても、後悔をされませんように。
色んな意味で、大切になさってください。