無苦庵記【気づきブログ】

バブル期の自動車&甘味に目がない経営コンサルタントの拙いブログです。

幻のデッドストック

世の中は広い。
あるところにはあるものなんだなぁ、というのが今回のお話。

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W140型メルセデスベンツSクラスが新車で販売されていた頃に、メーカー純正オプションだったウッドコンビステアリング。


ま、ようするにハンドルです。

 

これがもう、べらぼうに高かった。
たしかに元は1500万円のクルマですし、しかも当時は世の中バブっていましたからねぇ。
でも、だからってハンドルまで25万円にしなくたっていいじゃないですか。ほんとに。

 

払えますか?
ハンドルに25万円。


さすがに抵抗があるという人、多いのではないでしょうか。
25万円あったらハワイに行ってビーチでリフレッシュしてちょっと美味しいものなんか食べてブランド物の財布まで買えますもの。

 

そんな高額商品なもんだから、さすがにタマは少ない。
少ないから廃車の際に見つけでもしたら、解体業者さんが100%取り外して再販する。

で、中古車屋さんがそれをまた仕入れて自分ちの在庫車両のハンドルと付け替えて商品力のアップを図る。

 

かくして旧いクルマは年々流通台数が減っていきますから、あれあれ中古車マーケットでは逆にウッドハンドルの付いた車両が多くなっていたりもします。

 

でも、みんな酷使されてきたハンドルばかりなのですよ。

なんせ、かつてのバブル紳士は腕にゴツい時計や極厚の金無垢ブレスレットなんかをハメて
あちこちにガチゴチ当てながらハンドルをくるくる回すわけです。
したがって、どれもこれも凹みや傷や擦れでみすぼらしい状態ったらありゃしない。

 

かといって、新品はとうの昔に供給が終了していますからねぇ。
ま、供給されていたとしても25万円だから、おいそれと手は出せません。
ヘタするとハンドル買う値段で中古車が買えちゃう。

 

私の見つけたW140には標準の革製ハンドルが付いていました。
最初に買った人が最近まで乗ってましたから、ハンドル付け替えなんてされておりません。
逆に言えば、それだけ素性がいいということなんですが。

 

とはいえカッコイイんだなぁ、ウッドコンビステアリング。

 

けれど、オークションに出品されてるのって偽物ばっかりで
たまに本物が出ててもズタボロ品ですから。
この際、それでもいいから本物を仕入れてレストアしようかなぁ…時間はかかるけどウッドの凹みにはカラーアクリルを盛り付けて強制硬化させて研磨して、レザーの傷には瞬間接着剤を流し込み顔料を塗布して研磨して
脱脂してからペイントすれば新品みたいに復元できるなぁ、なんて考えておりました。

 

ところがですね。

 

忽然と私の前に現れたのだな。

 

ずーっと暗所に保管されたまま忘れ去られていたW140用の純正ウッドコンビステアリングが。

 

しかも新品。

 

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幻のデッドストックというやつ。

 

たまにいらっしゃるんですよ。
新車と一緒にパーツを2~3台分どっさり買い置きされるような、そんなお金持ちでクルマ好きの人が。

 

20年以上も前に購入された品物ですからね。
まとめ買いをされたご本人は、ハンドルが25万円だったことなんて忘れてらっしゃるのでしょうか
ほんと、信じられない価格で私に譲ってくださいました。

 

ハンドル、もとい
世の中も捨てたもんじゃないです。

 

なんだか使うのが勿体無いなぁ。
付け替えずに、このまま飾っておきたいぐらい。
おまけに高く売れそうだし
いっそ、わらしべ長者にでも転職しましょうか。

 

とかなんとか言いながら、後日ちゃっかり装着。

うーん、さすがは純正品。
華やかさを得ながらも、しっとり落ち着いていて
いい感じに馴染んでくれました。

 

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外した標準ステアリングは、時間かけて新品みたいに仕上げてみようかしら。


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