無苦庵記【気づきブログ】

バブル期の自動車&甘味に目がない経営コンサルタントの拙いブログです。

ダンディズムが崩壊する時

平々凡々な人生を送っていると、概ね誰もが「自分は明日も生きている」などと思ってたりするものです。


ちょっと考えてみれば、そこには何の根拠も無いということが分かるというものなのに。

 

だって今この瞬間、空からヘリコプターが堕ちてきたら一巻の終わりでしょう。
頭上に核でも落とされた日には、五感もろとも全滅昇天。

 

とまあ
へそ曲りな私は毎日そんなことを考えていますので、パスポートの切り替えはもちろん『5年モノ』を選んできました。


10年後も生きてるなんて保証はどこにもありませんし、そもそも5年後だって怪しいもんです。
もし『1年モノ』が用意されていたら、迷わずそれをチョイスするでしょう。

 

そんなこんなで、空港では赤いパスポートを見かける度に「めでたいやっちゃのぉ」なんて思っていましたし
いつしかそれは、空港で5年モノ黒パスを提示する際の優越感にも繋がっていたのですね。


それよりなにより、赤いのよりも黒い方が断然カッコよいじゃないですか(私見です)


『俺は明日も生きてる、なんて考えてないのだよ』という潔さに一種のダンディズムさえ感じてしまいます。

 

そうこうしている内に、パスポートの切り替え時期がやって来ました。


頭の中ではもちろん『5年モノ』


なにやら覚悟にも似た気持ちでパスポートセンターの門をくぐります。


珍しく、私ひとりでした。
カウンターのスタッフさん全員に、起立してのお辞儀をされます。
皆、笑顔の美しい女性スタッフばかり。


すかさず、その中のひとりが寄り添うように手続きの説明をしてくれました。
なんとも実に丁寧ではないか、と感心しきり。
カウンターの女性スタッフさんたちも皆、微笑みながらこちらを見ています。


うんうん、心地よいなぁ。
さすがは「おもてなし」の国ですよね。


すると、寄り添ってくれていたスタッフさんがニッコリしながらこう聞いてこられました。

 

「10年でよろしいですよね?」

 

「あ、ハイ」

 

言動不一致、なにこの男。

こうして私は「おめでたい方々とその仲間」に成り下がってしまったのであります。

 

ホント、男ってやつぁ。
まったくもってお粗末というほかありません。

 

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