無苦庵記【気づきブログ】

バブル期の自動車&甘味に目がない経営コンサルタントの拙いブログです。

母の残り香、父の想い

本日はかつて私が乗っていたクルマの話題です。

 

それは17系(11代目)トヨタ・クラウン

 

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言わずもがな
初代のデビューから60年以上の歴史を誇る、とても由緒あるクルマです。

 

その中でも、この17系はクラウンの代名詞とも言える直列6気筒エンジンを搭載した最後のモデルということで
個人的には「ラストクラウン」なんて勝手に呼んでみたり。

 

ま、それはともかくとしてこのクラウン

ずっと実家にあって、下半身が不自由だった母の通院車として大活躍をしてくれていましたが
その母が他界してしまったのを機に、父もハンドルを握ることがめっきり少なくなり
ほとんど不動産化していたのですね。

 

けれど父は乗らずとも、無くなるのはさびしい
ということで私が引き取り、しばらく面倒を見ていたというわけです。

 

そんなクラウンも新車で購入してから13年目に、車検を通すか否かで少し考えたりもしましたが


いつも後部座席に母を乗せ、車椅子を積んで頑張ってくれた証しであるリアドアやトランク周辺についた小傷
そして父が少しでも母の痛みを和らげてあげようと敷いていた座布団なんかを見たりすると、もうダメですね。

 

そんな迷いも無くなり、側に置いておきたいと思ってしまうんですから不思議なもんです。

 

それにクラウンらしい甘美な乗り味は健在で、走行距離も8万キロで現役も現役。


さすが日本の誇り。
特にこのモデルは、今でも傑車だと思っています。

 

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同じモデルのタクシー車両だと、40万キロ走ったりすることも珍しくないそうですよ。

 

そんなこんなで
かすかに残る母の香りと気配を感じながら、もう少しの間乗ってあげたいと思い車検を通しました。

 

それからしばらくして
母のあとを追うように旅立った父に還してあげようと、このクラウンを退役させることにしたわけですが

 

奇しくも今日は父と母の結婚記念日。

きっと今ごろ天国で、後席に座る母から『あっち行きたい、こっちも行きたい』なんて言われながらドライブしていることでしょう。

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私はといえば、このステッカーと座布団だけは手離すことができず
今乗っているクルマのトランクの中に、そっとしまってあります。

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使うことは、もう無いのだけれど。


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