粗末に扱われがちなオフィスの備品。
その代表選手と言えば、屑入れではないでしょうか。
汚される。
蹴飛ばされる。
いつの間にか無くなっている。
そして挙げ句の果ては
御主人さまが誰なんだかさえ分からなくなる。
『ちょっとちょっと、あたしは便利な役目を買って出てるつもりなんですよ。携帯やPCはいいよねぇ"これは自分のモノだ感"を持ってもらえて…その点、あたしなんて足下ですよアシモト。少しくらい感謝して扱ってくれてもバチは当たらないんじゃないですか?』
そんな哀れな屑入れたちの声無き声に応えてあげたいと考え、社員1人につき屑入れ1つを用意して名札(テプラね)を貼りましたところ
これがもぉ見事に改善。
単なる会社の風景備品から『会社』より『個人』に貸し出された、それはそれは大切な借り物に昇進昇格したのです。
汚されない。
蹴飛ばされもしない。
はぐれても御主人さまがすぐに見つけてくれる。
大袈裟に言えば、支給されてるモノではなく
自分が会社からお預りしている財産なのだと、社員が意識してくれたからなのかも知れません。
それに、誰だって「あの人の屑入れは汚くて乱暴に扱われてるわねぇ」なんて思われたくないでしょうから。
今更ながらモノを大切にする重要性を、名札が教えてくれた気がします。
いつか自分の屑入れをピッカピカに磨きたおす社員さんばかりのオフィスを目撃するような日が来たら…
そんな日が来たら、泣いてしまうかも。